喪主としてのマナー

通夜振る舞い、精進落としなど飲食を決める

通夜振る舞いとは、故人と共にする最後の食事のことで、故人の供養とともに参列者へのお礼を込めて、お酒や食事をふるまうものです。
通夜振る舞いには地域によって特性があり、地方によっては、大往生した人の通夜振る舞いに赤飯を炊く場合もあるようです。また、一般の参列者はお菓子や飲み物を受け取って帰る、という地方もあります。

首都圏での通夜振る舞いは、お寿司や煮物、オードブルなどをセレクトした大皿料理が基本。
参列者のほとんどが口をつける程度で帰りますので、量は参列人数の半分程度でじゅうぶん。
葬儀社に頼むと、たいてい人数分の通夜振る舞いを用意するので、あらかじめこちらで少ない人数分だけを用意するように行っておく必要があります。
家族葬など、小さなお葬式の場合は葬儀社を通さずに自分たちで用意することも可能です。その方が費用は圧倒的に安くなるので、葬儀の費用を抑えたい人にはおすすめです。

葬儀・告別式後、火葬後のの食事を「精進落とし」などと言います。
こちらは1人3000~4000円程度の会席料理が基本。火葬場へ同行した人全員にふるまう場合もあれば、親戚のみ、家族のみ、というケースも有ります。これは地域の特性や過去のお付き合いの程度などを勘案して決めましょう。
通夜振る舞い、精進落としともに、飲食代の他に飲み物代がかかります。1人500~1000円程度を見ておきましょう。

また、最近ではこうした飲食の場でも故人の生き方を偲ぶ工夫をする人が増えています。
例えば故人がワインが好きだった場合は、その好きだったワインの銘柄を出してみたり、故人が好きだったお菓子を出したりすると、故人を偲ぶ会話にも花が咲くことでしょう。

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会葬礼状・会葬御礼品を決める

会葬礼状、会葬御礼品については、特にこだわりがない場合は、葬儀社が適宜手配をしてくれます。
ですが、葬儀社の用意するものは、内容的には無味乾燥の、故人らしさが反映されていないものになってしまいます。
葬儀というのは故人の生き様の総決算。それが画一的な文面や御礼品だと、せっかくの故人の意志が生かされていない、という懸念もあります。

もし、精神的、体力的、そして日程的に少しでも余裕があるのであれば、会葬礼状や会葬御礼品は、自分で選んでみると、ひと味ちがう内容になります。
例えば、故人のエピソードや思いなどを文面に取り入れる人が増えてきています。
会葬御礼品についても、葬儀社が用意したものではなく、自分自身で選んだものを用意することも可能です。
その方が、ありきたりな、おもしろみのないアイテムではなく、個性あるひと品が思い出に残る式になることでしょう。

とはいえ、会葬礼状にしても会葬御礼品にしても、大急ぎで印刷したり集めたりしなければならないもの。そう考えると、ある程度はお仕着せでも仕方がない部分もあります。
もし余裕がなければ、とりあえず葬儀社と相談して、どこまで個性を出すことが可能なのか、具体的なアドバイスを貰いましょう。
会葬御礼品については、とりあえず無難なものにしておいて、香典返しに凝ったものを贈る、というのも1つの案です。

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遺影を決める

葬儀社選び、葬儀会場選びが決まったら、いよいよ本格的な葬儀の準備に入ります。
葬儀の準備と言っても、大概のことは葬儀社の方で行なってくれます。
ですが、ご自身で行わなければいけないのが、「遺影」の写真選びです。

遺影は葬儀の当日だけでなく、何年も飾られるものなので、慎重に選ぶ必要があります。
遺影に使う写真はその人らしい表情がにじみ出ているものを選ぶとよいでしょう。
もし1枚に選びきれない場合は、数枚候補を葬儀社に手渡して、その中から選んでもらうようにしましょう。
その場合、1枚を正面に飾るメインの遺影とし、それ以外を受付や祭壇の一角に飾ることも可能です。

最近はデジタルフォトフレームなどを有効に活用し、遺影をスライド式に表示する、といった新しい遺影の形もあるようです。

最近の遺影写真はカラーが主流。額縁も黒一色ではなく木目調やカラー額縁なども出てきているようです。写真を加工して喪服へ着せ替えたりすることも、最近ではほとんど行われなくなってきています。服装もポーズも背景も、できるだけ自然な形の遺影写真が好まれているようです。

また、遺影の写真は最近のものを使う人が多いですが、若いころの写真を使っても一向に差し支えありません。

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葬儀の場所を決める

葬儀の場所を決めるときには、まず「故人の意思」が尊重されます。故人が生前自宅での葬儀を希望していたのであれば、多少不便であっても自宅での葬儀を選ぶべきでしょう。
また、故人がキリスト教徒である場合は、教会でお葬式をすることになります。
その他、葬儀をする会場としては、次のような場所が挙げられます。
・自宅の場合
片付けや整理が大変、他人の目が気になるという理由で自宅での葬儀を行う人は年々減ってきています。とはいえ、故人が生前自宅で葬儀を行うことを希望していた場合は、やはり自宅で行うのが筋でしょう。
また、家族葬のような小規模な葬儀を行うのであれば、会場費が必要ない分だけ費用的には助かるのも事実です。

・集会場や公民館の場合
マンションや団地の集会場、自治体が保有する公民館などで葬儀を行うことも可能です。使用料は葬儀会場に比べてリーズナブルですし、無宗教葬の場合は、選択肢として有力になります。ただし、こうした場所では規約が厳しく、利用時間に制限があったり音楽の使用ができなかったりと、不便を強いられることもあります。規約を事前によく読んでおくことが大切です。

・葬儀社の式場の場合
葬式場の中には葬儀社が保有・運営する式場、公営の式場、寺院が運営する式場などがあります。宗旨宗派の制限、生花や料理の持ち込み制限、宿泊施設の有無、駐車場の有無など、それぞれに特徴や制約がありますので、事前によく調べて優先順位をつけた上で決定するとよいでしょう。

・寺院の本堂、教会の場合
菩提寺の本堂や所属する教会で葬儀を行うことも可能です。ただし、こうした場所は本来葬儀をするために造られてはいません。そのため、参列者に不自由を強いることになる場合もあります。その点はよく確認しておく必要があります。
また、神道では境内の中で葬儀を行うことは出来ません。

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葬儀の日程を決める

葬儀の日程は、家族や近親者のスケジュール、僧侶の都合、火葬場の空き具合、葬儀会場の空き具合など、様々なスケジュールを取りまとめて決めることになります。もちろん、できるだけ早い日程にこしたことはないのですが、思わぬ日数が掛かる可能性もあります。その場合、安置所への料金もかさんでくるので、多少強引でも葬儀社と相談して決めてしまいましょう。

一般的には亡くなって1~3日以内に通夜を行うケースが多いようですが、都合がつかず1週間以上空いてしまう場合も珍しくありません。ドライアイスで遺体を冷やしているとはいえ、その処置では5日程度が限界。この5日までになんとか決めてしまいたいところです。
どうしても5日間では調整がつかない場合は、こちらで紹介したエンバーミングの処置を検討することも頭に入れる必要があるかもしれません。

特に年末年始は火葬場がお休みの場合があるので、火葬までの日数がかかってしまう場合があります。こういう場合はやきもきしてしまいがちですが、慌てても事態は改善しません。落ち着いて火葬場が空くのを待つしかないようです。故人と向き合う時間が増えたと思って、ゆっくりとお別れをしてください。

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お布施の相場

お葬式をする中で最もやっかいなのが、お布施をいくら払えばいいのかという問題。
お寺に聞いても「それはお気持ちだけで結構です」と必ず言われます。
ですが、実際にはお布施には「相場」というものがあります。
この相場からあまりにもかけ離れた金額を払うのは、やはりちょっと世間体が悪い。

もし近親者に同じお寺の檀家になっている人がいれば、その人に聞くのがいちばんです。相場をそれとなく教えてくれるでしょう。
ですが、近親者がいない場合、またはそういう知識のある大人が周囲にいない場合、問題は難しくなります。

実は、お布施の金額というのは、戒名の位によって大きく異なるのです。
高いお布施を払えば高い位の戒名をつけてくれますし、少ししか払わないと低い位の戒名しかつけてくれません。現実はシビアです。

もし戒名が必要でなく、読経だけの場合ですと、お布施は10~20万円で済みます。ただし、戒名がないとお寺によってはお墓に入れてくれない場合があるので要注意です。

戒名にそれほど思い入れがなく、とりあえずあればいい、ということであれば、お布施の金額は40~50万円程度を見ておけばいいでしょう。ただし、東日本のほうが西日本より金額は高め、また都市部のほうが地方よりも金額が高めなので、東京都内に住んでいる人はかなり相場が高いということを念頭に入れておいてください。

もし戒名を最高の位にしたければ、お布施の金額は80~100万円ほどにもなります。これだけ払えば、読経もかなりサービスしてくれるではないでしょうか。ただ、それだけ払う価値が本当にあるのかどうかは、よく考えて、故人の意思を尊重した内容にしておくことが大切です。

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どの宗教で葬儀を行うかを決める

次に、葬儀をどの宗教にのっとって行うかを決めます。
もし、自分の宗教が仏式で、故人も同じ宗派である場合は特に大きな問題は起こりません。すぐに檀家となっているお寺の僧侶に連絡をして、通夜・葬儀の日程や戒名について相談しましょう。

もし、親子で異なる宗教を信じている場合は、状況が難しくなります。
基本的には亡くなった本人の宗派に合わせて葬儀を行うのが常道ですが、絶対ではありません。
それに、故人が葬儀を終えてお墓に入る場合のことも考えておかなければなりません。公営の墓地や宗旨宗派不問の墓地に納骨するのであれば問題はありませんが、お寺のお墓に入るのであれば、場合によっては改宗を求められる可能性もあります。

日本的な仏式の葬儀を希望するけれど檀家になっている菩提寺がない場合は、葬儀社がお寺を紹介してくれることもあります。ただし、葬儀社によっては「派遣」の僧侶を紹介してくれるところもあります。
こうした「派遣」の僧侶は、正直質があまり良くありません。中にはすべての宗派のお経をマスターした「自称僧侶」などもいるので、じゅうぶん注意が必要です。
できれば、生前から葬儀はどの宗派で行うか、お墓はどこに入るのか、は決めておくのがいちばんでしょう。

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枕飾りをしつらえる

遺体の安置所が決まったら、すみやかに安置所に遺体が搬送され、安置されます。
自宅や安置所に安置された遺体は、納棺までの間は布団に寝かせられます。布団に寝かせたあとは、葬儀社がドライアイスを当てるなどして保全処置を施します。
それらの準備が整ったら、葬儀社のほうで「枕飾り」をしつらえてくれます。枕飾りは宗派によっても異なりますが、基本的には「香炉」「ろうそく立て」「花立て」の3具足と呼ばれる仏具を最低限用意します。その他にも枕団子、枕飯、鈴、守刀などが用意されることもあります。

また、自宅に安置する場合、神棚があれば正面を半紙で隠す「神棚封じ」を行います。仏壇は閉じる必要はありません。

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遺体を安置する場所を決める

故人となった遺体は、病院で息を引き取った場合はすぐに遺体を安置する場所を決めなければなりません。
既にもう葬儀社を決めているのであれば、その葬儀社が安置する場所まで搬送してくれますが、葬儀社が決まっていない場合は、困ってしまいますよね。
その場合、病院が「とりあえず安置所までの搬送と安置」までを行なってくれる葬儀社を紹介してくれる場合があります。

安置する場所の候補としては、自宅、火葬場の安置所、寺院、葬式会場、などが候補に挙げられます。安置には様々な要因がからみあってきます。できれば親族や葬儀社の人に相談して総合的に判断して決めるとよいでしょう。

もし既に葬儀会場が決まっていて、そこに安置所があるのならば、そこに安置するのが最も合理的です。

エンバーミングという手法

故人が遺体となってから、実際に火葬するまでに、空いた期間が数日であればドライアイスなどで遺体の保管が可能ですが、それ以上の長期にわたって、事情により火葬ができない場合は、「エンバーミング」という遺体保全処理の方法があります。
エンバーミングは、遺体を保全するだけでなく損傷した部分の補修も行なってくれる場合があります。やつれた顔をふっくらと生前の元気だった頃のように戻すことも可能です。また清潔で安全な状態になるので、故人にたくさん触れ合うことも可能になります。
エンバーミングの費用はおおよそ15~25万円が相場です。

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故人が臓器提供・献体を希望していた場合

場合によっては故人が臓器提供や献体を希望してることもあります。
その時はどうしたらいいでしょうか。
まず臓器提供の場合ですが、本人が臓器提供の希望をしている場合、臓器提供意思表示カードを持っているか、健康保険証の裏側に希望を記載するなどして意思表示をする場合が多いようです。
このような意思を表示されている場合は、家族はできるだけその希望に応えてあげるべきです。もちろん、家族がどうしても同意できない場合は臓器提供をやめることも可能です。ですが、やはり故人がそう望んでいたのであれば、その気持を裏切るのはいかがなものでしょうか。
よく考えてみて、いい方向に結論を持って行ってください。

献体の場合はもう少し複雑です。
まず、自分の身体を献体に使用しようと考えた場合は、大学や日本篤志家協会などに本人が登録しておく必要があります。さらに、家族の同意も必要になります。
本人が希望し、家族も納得した場合は、通夜・葬儀後に大学側が遺体を大学に搬送します。この搬送費用と火葬の費用は大学が負担します。
ただし、遺骨が家族の元に戻ってくるのは1~3年後となり、かなり長い間が空くことは覚えておいてください。

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